双眼装置研究
LVBー2号で総金属製モデルは完成した。今後は次のように開発を進めて行きたい。

1. ピント合わせ方法

 現状ではピント合わせのために接眼レンズをスリーブから抜き差しするか、ヘリコイド機構(双眼装置に手を添えてモーメントを低減)を回しています。双眼装置のみによるモーメント負荷はまだ許容できるが、大型接眼レンズ2本により合焦機構に加わるモーメントはかなり大きい。このため望遠鏡の合焦機構は堅牢な必要があります。他の方々は懸垂式の合焦機構など考えています。

 大型の屈折望遠鏡のような堅牢なラックピニオン式合焦機構であれば問題ないのですが、解決方法として2つの方法を考えています。

 a. 左右の接眼レンズスリーブ各々に小型の合焦機構(ラックピニオン、ねじ機構など)を設ける。

 b. 内焦レンズ機構をビームスプリッターの前側(望遠鏡側)に追加する。

 この追加ユニットは筒の中のレンズ系を光軸方向に動かすことによってピント合わせを行うものです。バーローレンズのように倍率を変え焦点位置を引き延ばしたり、凹レンズと凸レンズの組合せによって1倍の光学系にすることも可能と思います。                                

内焦レンズ機構案

単純な構造です

2. 軽量化

 総金属製モデルLBV−2は重量が1580gになった。もう少し軽量化したい。金属部品をできるだけ肉抜きしたり、プリズム2個をミラーにすることなど考えている。ミラー化によって光学部品のコストダウンも図れるが、光路長が長くなり、2インチバレルによる取り付けでは、F4.5の光束に対応できなくなるのがつらい。

3. 補正レンズ

 気になる程度ではありませんが、プリズムとビームスプリッターで生じる光学収差を補正するレンズを製作したい。内焦レンズまたはバーローレンズと兼ねた機能として設計とし、まず市販のレンズの組合せで検討してみたい。

(2004年7月19日記) 
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