45cm反射望遠鏡で惑星写真
一昨年(2010年)秋に45cm望遠鏡用のポンセマウントをStellaStudio(http://eqp.504planet.com/)さんに製作してもらいました。惑星写真のためには追尾機能が必要なためです。その後木星や土星を試していたのですが、視野導入が難しかったり気流が良くなかったりなかなかうまく写せませんでした。この9月にやっとある程度高解像な木星を写すことができました。眼視観察ではあまり感じないのですが大口径により光量が多いせいか色彩が豊かに感じます。45cm望遠鏡自体には2008年末にGalaxy Opticsから新しい主鏡(18インチF/4.5)と副鏡を購入し入れ替えました。惑星をシャープに見るためにミラー支持部を大改造し開放構造として温度順応を配慮しました。副鏡は小径(短径3.1インチ)としています。

ドブソニアンで惑星を写すための課題

・追尾

ポンセマウントのおかげで追尾が可能になりました。このマウントは南側を一個のローラーで受け北側は傾斜型セクターのシンプルな構造です。高倍率の眼視観察では天体が日周運動でずれないのでありがたいです。惑星観察ではもう欠かせません。

・微動と視野導入

私のドブソニアンは粗動のみなので視野導入が課題でした。カメラはToucam Proを使用、テレビューの3xバーローレンズで拡大撮影していますが、400倍接眼レンズにはすぐ導入できてもカメラの視野は狭いので導入するのに苦労します。赤経方向は微動の代わりに駆動モーターの速度可変つまみで追尾速度を増減して微動、赤緯方向は南側のジャッキボルトを回して無理やり微動してなんとか導入しています。導入後もポンセマウントの方位や高度を正確に合わせていないなどでずれが生じるので修正が必要です。ファインダーは20倍程度の小望遠鏡に変更して導入しています。

・ピント合わせ

手動だと望遠鏡に振動が伝わりパソコンも手で支えながらの作業になりけっこう難しいです。こちらは模型用のモータと減速機を使ってみました。安価に、とりあえず電動化できました。パソコンの液晶画面の拡大画像を見ながら手元で合わせられます。

・構造が弱いので風の影響を受けやすい

自作望遠鏡の剛性が低いのと、木造住宅のベランダで床も弱くこちらはどうしようもありません。風のない日を選んでいます。ポンセマウントのゴム足は木製の座板に交換しました。また水平回転部は座面をポンセマウントの天板と共通にしました。

画像処理ソフト(RegisTax)のおかげで以前は考えられなかったような高解像の撮影ができるのがうれしいですが惑星写真は奥が深そうです。私の住んでいる神奈川は夏を除いて気流の安定した期間が少ないですがいろいろ試してみたいと思います。

2012/09/09 04:22 JST 45cm反射 Toucam pro RegisTax6 画像処理 2012/09/11 03:16 JST 45cm反射 Toucam pro RegisTax6 画像処理
Toucam proカメラをテレビュー3xバーローレンズを介して接続、ボーグのヘリコイドで拡大倍率変更
ポンセマウント搭載18インチドブソニアン望遠鏡
DCモーター付きタミヤ模型製遊星ギアボックスセット(減速比400:1 ¥1752)、これと正逆転スイッチ付き電池ボックス(¥260)、Oリング(¥210)を組み合わせた 電池ボックスは実際はパソコンの横に置いて使用
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