ポンセマウントへの赤緯微動追加
45cmドブソ二アン望遠鏡での惑星撮像ですが視野導入と視野内での赤緯方向の像ずれ防止のためにポンセマウントに赤緯微動を追加しました。以前はポンセマウントの緯度修正ボルトを手で回して調整したのですがパソコン画面を見ながらの手元での操作ができず撮影中のずれ修正もできないために効率が良くありませんでした。モーター駆動で手元から正逆回転できるようにしました。できればもう少し細かくスピードを制御できるようになると良いのですが視野導入と視野内での修正はできるようになりました。主鏡の焦点距離が2040mm(80.3")で、3倍バーローレンズ使用の撮影では合成焦点距離6119mmになります。ZWO社のASI120MM/MCのセンサーサイズは4.8mmx3.6mmで視野は2.7x2分角になります。微動の無いドブソ二アンで狭い視野への目的天体の導入はけっこう大変ですが赤緯微動追加で改善できました。今後の課題はポンセマウントの追尾精度向上、ドブソ二アン本体含めて全体の剛性向上です。
ポンセマウント(Stella Studio製)ベース。南側のローラーは大型に改造している。床の南北方向にテープを貼り設置方向を決めている。 ポンセマウントの揺動台の下側。赤緯微動用駆動部を設けた。
揺動台の上面には赤緯軸(直径50mmの半円筒2カ所)を北側に、赤緯駆動用の駆動軸を南側に設けた。駆動軸のねじが回転すると移動部が上下して赤緯微動する構造。 赤緯駆動用の上下移動部。赤緯軸受け板に設けられた凹部に嵌まる。ねじが回転すると回転しない上下移動部が上下に動く構造。
赤緯駆動部は減速機付き直流モーターとウォームギア(減速比1/50)により構成。φ50mmのウォームホイールはM8mmのねじ軸にナットで固定。手前の板はアルミ板に石膏を詰め曲面形状とした南側のローラー受け部。平面では赤緯誤差が出そうなので曲面を追加した。

モーター:タミヤ模型AO-8042用540モーター   ギアヘッド:タミヤ模型AO-8051 K100 減速比1/100   ウォームギア:小原歯車SW1-R1        ウォームホイール:小原歯車BG1-50R1

赤緯軸受け板の下側。赤緯軸と上下移動部が嵌まる。軸受け部にはテフロン板を貼っている。
ポンセマウントに赤緯軸構造を追加したことによる厚さ変化は+5cmです。 赤緯軸受け板の上側。厚さ2mmのテフロン板を4カ所に設けた。ドブソ二アンの旋回軸受けとなる。
赤経、赤緯微動用のコントローラー。赤緯の方向逆転は左側の正逆スイッチで行います。上部のボリュームつまみは赤経の速度可変用です。駆動用に単三乾電池4本を入れている。右側は速度切替え用スイッチ。

正逆スイッチ:タミヤ模型リモコン用トグルスイッチ

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