2020年 火星の準大接近
2018年の火星大接近は全域に広がる砂嵐のため満足に模様が見えませんでした。2020年は準大接近で2018年より少し視直径は小さくなりますが10月6日には22.6秒角になりました。接近が秋になりましたが比較的気流が安定した日が多く模様を楽しめました。カメラは8月に発売された新しいカメラ ZWO ASI462MC を導入しました。これまで使っていたASI224より画素が小さく、その割に感度も向上しています。フレームレートが上がり効果はあったようです。感度が高くシャッタースピードを上げられるのですがパソコンが古いためか転送が乱れ端切れ画像が混じってしまいます。画像処理ソフト(AS3)で対処しています。
10月12日にはこれまでで最高の解像度の火星像を撮ることができました。中央にはマリネリス渓谷が横たわり、西端(画像では右側)にはタルシス3山が見えます。アルシア山から伸びる雲の影が西側に伸びているように見えます。北極には極雲があり自転につれて回っているのがわかります。昨年は赤外カットフィルターを外して赤外光を入れて高解像にすることを試みましたが今年はカラー画像には赤外カットフィルターを入れています。赤外の画像と較べてみると気流が良い時には解像度に差がありません。(気流が良くない場合には赤外の画像と差が出ます)
2020/10/12 23:43.8 JST 457mm反射+ADC+テレビュー5xパワーメイト ZWO ASI462MC Baader UV/IR cutfilter 画像処理:AS3、Registax6 10/12 24:43.6 JST 457mm反射+ADC+テレビュー5xパワーメイト ZWO ASI462MC Baader UV/IR cutfilter 画像処理:AS3、Registax6 10/12 24:08.4 JST 457mm反射+ADC+テレビュー5xパワーメイト ZWO ASI462MC Baader IR pass filter(685nm) 画像処理:AS3、Registax6
マリネリス渓谷(峡谷)は1971年に米国の火星探査機マリナー9号によって発見されて名付けられました。 2020/10/25 22:47.3 JST 457mm反射+ADC+テレビュー5xパワーメイト ZWO ASI462MC Baader UV/IR cutfilter 画像処理:AS3、Registax6
11月には砂嵐の発生がありマリネリス渓谷が砂で埋まりました。
ZWO ASI462MCカメラの付属ケーブルはフラットなタイプになり柔らかく使い易くなりました。フィルターはBaaderのものを使っています。
2021年1月2日 記 目次に戻る